僕は個人的に嫌いではないし、むしろ好きなほうなのですが、亀田興毅選手は世間では猛烈に嫌われているようです。
好きというと言い過ぎですが、僕は男女問わずとんがった性格の人が好きで、周りが何と言おうとも自分の人生を貫く人に惹かれるところがあるのです。
なぜ亀田興毅選手はここまで嫌われ役に徹したのでしょうか?きっと出始めのころは「少し口は悪いけど頑張っている若者」というイメージだったのかもしれませんが、とんがったことをやり過ぎた結果なんとなく応援したくないなあという気持ちを多くの人が持ったのでしょう。
亀田興毅選手はきっとすごいまじめで、損得で言えば絶対に好かれキャラのほうが得だということはわかっているにもかかわらず自分のスタイルを貫いたのだと思います。(あるいは「なんとなく」というあいまいでもっとも厄介な人間心理を読み誤ったのかもしれません。)
僕も20代前半のころは、自分の人生をいいものと思えることができなかったので、心の中では(特に経済的や家庭的に)恵まれた人に対して嫉妬をしたり、その結果攻撃的なことを口にしたりしていました。
また、これは理解してくれる人は多いと思いますが、「悪役」というのは格好良く映るものです。例えば学生時代に不良に憧れるような感覚で悪役ぶる、ということもあると思います。
ですが、いつのころからか「好かれているほうが得だ」という単純な損得と、それから努力が認められる嬉しさを知ったので「それだったら認められやすい自分になろう」と自発的に攻撃的な部分が丸くなったのだと思います。
今となってはとんがったまま現役を送ることができた亀田興毅選手がうらやましくも感じます。世間は応援している人もたくさんいると思います。厳しいプロの世界をお疲れ様でした。