4月に設立した会社の業務がやっと開始できるようになりました。
業務内容はワインのECサイト(通販サイト)で、名前は社名のままで”ワインブックス”といいます(以下単にワインブックスということにします)。
2年くらい前からこつこつ続けた「ワインの教科書」というサイトのPVが10万程度になりましたので、これが一つのきっかけとなりました。
ワイン業界に一度背を向けた身ですので、いろいろ考えて開業しようかどうかを悩んだこともありました。
やらないほうがよかったと後悔するかもしれませんが、ここは理屈じゃなく、ファイティングポーズを再度とったということです。
サイト作成は得意中の得意で、ワインブックスも自分で作りましたが、ECサイトはお客様の個人情報も扱うので、これまでのメディアサイトとはわけが違います。
そのため部分的にエンジニアさんの力も借りて、システムやセキュリティは万全になっています。
また、新しい試みとしてAIを導入してユーザービリティの向上を図っています。これも僕が育成しました。
AIに関しては画面からだれでも気軽に質問ができるようにしてあります。
最初に申し訳ないのですが、このブログは少なからず私のことを個人的に知っている方がいらっしゃると思いますので、お願いがございます。
開業したり、新しい事業をすると、人によっては
「開業祝いでワインを買ったほうがいいんじゃないんじゃないか」
とか
「応援したほうがいいよね」
などの気持ちを抱く方もいらっしゃると思います。
しかし、これは私の変わった考えかもしれませんが、とてもうれしいのですが、そのような考えはもちろん無用ですし、ほんの少しでも押しつけがましく思わないでほしいのです。
もちろんいくつになっても応援はうれしいですし、ありがたいです。
「どんなもんだ」程度でサイトを眺めていただければ、それで十分です。
目次
ワインブックスの開業
許可申請について
ワインはお酒なので当然酒販免許が必要になります。
一般的なイメージとして酒販免許は取得が難しいと思われていると思います。
ただし結論から言えばスムーズに取得できましたし、しっかりと準備すれば2か月程度で確実に許可は下ります。
もっとも、僕は行政書士なので当然書類作成は得意で、かつクライアントの酒販免許も取得したことがあったのであまり心配していませんでした。
ただし銀行口座が作れずに審査がストップしてしまい、ストップした期間は本来審査期間に組み込まないので相当焦りました。
神田税務署の酒税担当の方のおかげで予定よりも早く許可がおりたのですが、許可の通知の時は本当に担当官が神様のようにみえました。
”ワインの教科書”の威力
今回の開業準備で一番驚いたのが、ワインの教科書(僕が長く運営しているサイト)の認知度の高さです。
多くのビッグキーワードで上位表示をしているのですが、インポーターの営業の方のほとんどが知っていて、中にはよく読んでいるというコアなファンもいらっしゃったのにはびっくりしました。
僕がソムリエコンクールで優勝したことを全く知らずにワインの教科書を知っている人のほうが圧倒的に多く、時代を感じました。
逆にいうと、サイトがしられているぶんインターネットでうまくやっているなあと思ったところも少なくなかったかもしれません。
ひょっとしたら断られたインポーターのうち、いくつかはワインの教科書を見て、面白く思っていなかったのかもしれません。
休みがない!
何故このタイミングでワインブックスを開業しようとなったかというと、ワインの教科書のPVを検討してのことでした。
ワインの教科書に関しては、品質に関してはいいサイトになっていると感じていましたし、このままいけばもっと上のPVが狙えると思っていたのです。
ですが、業界トップでもEC+メディアサイトで100万程度のPVなので、10万PVになったタイミングで開業しないとビジネススケールが予測できなくなる可能性があったのです。
今年に入って開業の決断をして、準備を始めたのですが、こうなるといろいろやることが多くて本当に一日も休みの日がありませんでした。
ワインの選定やサイト構築、AIの育成も時間がかかりますし、何度かスクラップアンドビルドを繰り返しました。
当たり前ですが行政書士業務も依頼が入りますし、なかなかこってりした業務もあったので休んでいる暇はなかったのです。
ワインを売ってもらえない!
ワイン業界は本当にしばらくぶりだったのですが、これは上から目線になってしまいますが、予想通り全くIT化が進んでいませんでした。
正確に言えば数社はIT化を強く推進しているのですが、数えるほどしかなく、全体像としてはアナログで、これは僕にとってプラスにとらえています。
ワイン業界そのものも、中にいる人は気づいていないかもしれませんが、例えば書籍に関してもよくよく中身を検討すると10年前とほとんど変わっていませんでした。
ワイン関連の書籍はあえて避けていたところがあったのですが、しばらくぶりに見ても同じような議論をしていてほっとしたような肩透かしを食らったような複雑な気持ちでした。
困った点が、業界全体が保守的なためか、ECサイトでプレミアムワインを販売するというのが珍しいらしく、インポーターに問い合わせても最初は全く取り合ってくれないのです。
自分でいうのは嫌だったのですが、ソムリエコンテストで優勝した経験があることを説明してようやく話を聞いてくれたり、聞いてくれてもECサイトだけではダメとかのところが多かったです。
そのため当初はワインをだれも売ってくれないんじゃないかという不安が常にあって、こうなると商売にはなりませんので、本当に追い詰められていました。
するといくつか当たっているうちに1社、2社と決まり、そのうちなんとか納得できるワインを仕入れることができるようになったのです。
何の実績もないワインブックスに大事なワインを譲っていただいたインポーター様には感謝の気持ちでいっぱいです。
銀行口座が作れない!
これは多くの人が経験することかもしれませんが、新規開業をすると銀行口座が作りにくく、これには僕も相当てこずりました。
銀行口座についてはつぶれなければ金融機関なんてどこでもいいと思っていたのですが、ただし振り込みでワインを買おうとする人からすればやはり都市銀行のほうがいいのはその通りでしょう。
ただし都市銀行の法人口座のハードルはめっちゃ高いと聞いていたので、それだったらネットバンキングでいいやと考えていたのです。
ここでネットバンキングならだれでも作れるみたいに考えていた僕が甘かったのです。
ワインショップの場合、酒類販売業免許が必要なのですが、これをとらないと口座が開設できません(つまり許可取らないと口座が作れない)。
にもかかわらず許可申請するためには銀行口座の残高証明書が必要といわれ、こうなるといつまでたっても申請すらできないのです。
4月中旬は銀行口座ができずに手続きがストップしてしまいあせったのですが、さわやか信用金庫の赤坂支店が事情を考慮してくれて口座を開設、これで一気に手続きが進みました。
正直に言えば信用金庫とお付き合いをするような借り入れとかをする気はないのですが、自分が一番きつかった時に手を差し伸べてくれたので、さわやか信用金庫さんには頭が上がりません。
やるかやらないか
ワインブックスの開業準備で
「このままおとなしく行政書士だけやっていればよかったのかな・・・」
という思いは、ほんの少しですがあったのは事実です。
ですが、ワイン業界は完全に離れて10年以上たっていたのですが、心残りでしたし、このままではいつか大きく後悔すると思って始めることにしました。
ここは理屈ではないので、ごちゃごちゃ考えずに行こうと思います。
ご期待いただくとともに、ご心配をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。
46歳
そういえば今日は誕生日です。なんと46歳!
今年はずっとワインブックスのことで頭がいっぱいで、全く感慨がありません・・・。
いやー今年の前半は本当に忙しかった・・・。
アラフィフになりましたが、次の一年間も気合入れて頑張ります!
うおー٩( ‘ω’ )و