西麻布にはいろいろなバーがありますが、もしあなたが西麻布でとっておきのバーを教えてほしいと思っているのであれば、ぜひ西麻布テーゼをお勧めしたいです。
バーに求めるものとはなんでしょうか?
デートで使える(口説ける)
おいしいお酒が飲める
雰囲気がいい
バーマンが気が利いていて魅力的
ロケーションがいい
だいたいこんなところだと思います。
しかし、それに加えて西麻布ということであればそのハードルは一層上がります。
西麻布は大人の街ですから子供っぽいチャラさが少しでもあれば見抜かれてしまいますし、かといってまじめすぎても柔軟さに欠けるともいえます。
それらの魅力を十分におさえ、かつ余りあるアドバンテージを持つのが西麻布のテーゼです。
テーゼはもともと現在の位置よりもすこし大通りよりのビルの2階にあって、外から見えやすい場所にありました。
もう10年以上前のことです。西麻布に引っ越ししたばかりで全く知識がなかったのですが、それでもずば抜けたセンスがあるお店でしたのですぐにファンになり、今の場所に移転したあとも相当通ったと思います。
店内はこれでもかと言わん明かりの薄暗さですが、ひとつひとつのオブジェがセンス良く、かつ西麻布にありがちな「金をかければいいデザインができるだろう」というバブル主義を感じさせない内装です。
僕もそうだったのですが、どうしても西麻布に出店しようとなると勝手に自分の中で西麻布像をおおきくしてしまい、余計なところに力が入ってしまうものです。
大変失礼な意見ですが、センスはお金があれば身につくものではないのは実は誰でもわかっているもので、たとえばお金持ちが高そうな服を着ていても「高そうだけど、なんかセンスないなあ」と思うことはあなたもあるかもしれません。
バー テーゼはこのあたりのバランスが絶妙で、他ではまねのできないセンスがありながらカネのにおいを感じさせない育ちの良さを感じます。
店員さんは気取らずにおいしいお酒を飲ませようと努力しているのがわかります。
この界隈の飲食店の接客は高飛車なことも多く、逆に常連になるとなれなれしくされてしまうことも多いのですが、こちらはそんなことはありません。
はじめての人でもおいしくお酒が楽しめますし、かといって適度な距離感を保ってくれるので一人飲みでも大丈夫です。
ストレスはもちろん僕も同じで、さらにプレッシャーも今まで以上に重いものを感じていました。相手は役所なので通り一辺倒な反応にも困り果てていたのです。
詳しいことは書けませんが、とにかく反省と改善点、それから「こういうものだ」という経験値をまとめていました。
行政書士は基本的に弱者の見方であるべきで、本当にそれができていたか、長い時間考えながら苦い酒を飲みました。