その日僕はどうしてもちゃんぽんが食べたくて仕方がありませんでした。
キャベツやもやしなどのしゃきっとした 野菜と豚肉、練り物、海産物を強火でいため、豚骨スープでまとめて太めの麺と合わせる・・・
朝が早かったので昼過ぎには結構な空腹でした。しかし前日に脂っぽいものをいただいたので今日はさっぱりとしていながらもお腹にたまるものがいい。
そうなるといよいよちゃんぽんが食べたくなったのです。
六本木には「ちゃんぽん富士」というちゃんぽん専門店があったのですが、残念ながら閉店してしまったので事務所近くでうまそうな店はないかと物色して見つけていた店があったのです。
赤坂見附駅からほど近くの金葉亭。中華料理のお店の看板なのですが、ネットとかで検索するとちゃんぽんが評判なので行ってきました。
↑の画像の上の部分の看板には中華料理と書いてあって、入り口ドアにはちゃんぽんのポスターを書いてあって、いい具合にダメな雰囲気が出ています。まあおいしければいいので気にはなりません。
おそらく最初は中華一本でやっていたのかもしれませんがランチは周囲に中華屋さんはたくさんあるし、それだったらと途中からちゃんぽんを出し始めたのかもしれません。結果的にそれがウケたのですから成功でしょう。
店内はカウンター5席とテーブル席が6卓ほどのこじんまりした席数。男性の料理人は2人で女性の接客係がてきぱきとお客をさばきます。テーブルに着くかつかないかのタイミングでした。
「ちゃんぽんか皿うどん、どちらにしますか?」
いきなりきた。
ようするにちゃんぽんか皿うどん以外が食べたいのであれば帰れということです。いさぎよくていい。
うまいものを食わしてくれるのだったらこれくらい強気のほうが好感が持てます。これは期待できるぞ。
注文して5分も待たずにちゃんぽんが到着。いやあ、うまそうです。
作り置きではないので野菜はしゃっきりして豚肉と海産のいいだしが豚骨スープに染み出しています。
スープを一口すするとそれらの味わいが一つにまとまっていて、豚骨スープでクリーミーなのにあっさりしています。おそらく大量に野菜がはいっているのでそう感じるのではないでしょうか。
キャベツともやしが蒸し焼きにされているので甘さが際立っていて、これがスープとまたよく合います。
ボリュームも僕にはちょうどいいくらい。ただ20~30代の男性で大食いな方だと少な目かもしれません。
ちゃんぽんは麺に特徴があって、うどんとも違うし、もちろんラーメンでもありません。
悪口に聞こえそうで申し訳ないのですが、できそこないのうどんのようにぐにょぐにょに感じてきちんと茹でているのか心配になるときもあります。ですがこれがちゃんぽんの麺なのです。
こちらのちゃんぽんの麺はセオリー通り芯も腰もないし、とはいえスープを適度に吸って麺自体に味があって、それでいてきちんと麺料理という役割を果たしています。
逆に考えれば野菜と肉、海産物を一つにたくさん食べられる主役のスープがあるからこそ麺は主張があると合いにくいのかもしれません。
おいしいラーメン屋さんの麺を合わせるのも考えにくいので、やはりちゃんぽんの麺はこれでいいのだと思います。
赤坂近辺でおいしいちゃんぽんを食べたいときはお勧めです。
芯も腰もないのに要所はおさえてそれなりに役は果たす。。。まるで俺の人生みたいじゃあねえか。。。
ときとしてぐちゃぐちゃに感じるときもある(特に女性関係)ところも激似だとおもいました。