きょうは時間ができたので、前から気になっていたイスラム国についての本を読みました。
全体像からしてわからなかったので一番簡単そうな本を選びました。それでも聞いたこともない固有名詞もじゃんじゃん出てくるので正直全部は理解できませんでした。
イスラム国はここ数年でいきなり勢力を拡大した組織です。国際的には”国”だなんて認められていませんからわざわざイスラム”国”とつけているのです。
黒井文太郎著 イスラム国の正体
もちろん一つの本だけの知識ですからこれだけで判断するのは早すぎますが、僕はなんであそこまで残虐になりきれるのか?が不思議だったのです。
著者によると、そこには排他性が多分に影響しているということです。排他性というのはいってみれば一つの真実しかなくてそれ以外は偽物だということでしょう。彼らの信じる宗教こそが唯一の神であって、それ以外は一切認めないということなのです。
認めない、というのはそのほかの宗教をみとめないということにとどまらなくて、人間として認めないということです。だからどれだけ残虐な殺戮を繰り返しても何とも思わないし、罪の意識もそもそもないのです。
現代社会なんですから様々な考えがあって当然なのに、自分こそが唯一正しくてそれ以外はすべて間違いなんだという論調は何も宗教だけではありません。現代でいえばヘイトスピーチとか一部の政治活動も私には同じように感じますし、戦争時の日本も似たようなことをしていたと思います(そういう意味では日本は北朝鮮を手放しで笑える立場ではないと考えています)。
なんだかすごい時代になってきました。日本は東京オリンピックを控えているので決して他人事ではないにもかかわらず世論一般は”対岸の火事”のような気がしてなりません。
本はまだ半分ほど残っていますが、日本は”平和がある”ということが当たり前すぎて、平和を維持する努力や感謝をしないで権利ばかり主張する論調がいかに甘ったれたことなのかを感じる本でした。