フランスのテロで考えたことは、世論のてのひら返しに対しては冷静にいるべきだとの再確認です。
つい先日までは、シリア難民の受け入れでアメリカと違い日本は受け入れをしぶっていたため「日本ももっと難民の受け入れを」という論調が多数だったと思います。
しかし、昨日のフランスのテロをうけてこれらの論調はなりを潜め、いまは「シリア難民受け入れなんてとんでもない」というのが一般的世論なのではないでしょうか。
もちろん中には短期間で自分の意見をコロコロ変える人もいるとは思いますが、ここまで露骨だとそう簡単に180度変更するのは心理的に抵抗があるのではないでしょうか。
つまり、世の中的に受け入れられやすい・発言しやすい理論が突出して目立っているだけで、決してそれだけが市民感情ではないということです。
これだけ悲惨なテロがおこっていても「それでもシリア難民を受け入れるべきだ」と考えている人も多いだろうし、仮にテロがおこらなかったとしても「シリア難民は受け入れるべきではない」と考える人も多かったのだと思います。
そう考えると単純に受け入れられやすい理論が世の中に出ているだけなのだとも考えられますが、僕はここまでベクトルが一方向しかない世論は本当にうんざりです。
もちろんテロは許せないし、痛ましいことこの上ありません。僕もパリ市民だったことがあったので友人も心配です。
しかし同時に冷静になって検証すると、世論の無節操な移り気がえぐりだされていることがわかります。本当に情けなく、絶対に流されてはならないことだと再認識しました。